この時代に投資家になるということ(正田 圭)
昇給が雀の涙でしかなく、銀行預金もゼロに近い超低金利。労働でお金が稼ぎづらくなっている今、著者が勧めているのが「投資家」になることである。
1980年代から90年代生まれの若者を「ミレニアル世代」と呼ぶが、この世代に富裕層がふえつつあるという。社会人経験も少ないのになぜか?その秘密が投資である。
ここでいう投資とは、旧来の不動産や投資信託などへの投資ではない。「オルタナティブ投資」といって、彼らが好むハイリスク・ハイリターンのものだ。
富を形成するのに何十年もかけず、起業してその会社を売り抜けるような手法である。また、友人のスタートアップに投資したりも含まれる。
ただし、その投資もしっかり分析するための「努力」は必要だと著者は言う。決して努力無用ではないのだ。
そして「労働」は、娯楽化していくという。やりたいときに楽しみながらやることが労働であるべきだという趣旨である。
そして本業を投資とすべきであるという。そのために自分なりの世の中を違った角度から見る目を持ち、秘密の法則を見つけて、投資することだという。儲けの種はそこに眠っている。
著者は面白い事例として「港区女子」を挙げている。
興味があればご一読されることをお薦めする。
大富豪からの手紙(本田 健)
主人公、敬の祖父は大富豪であった。ある日、敬は亡くなった祖父からの手紙を弁護士から受け取った。その手紙は9つあった。つきあっていた彼女の後押しもあり、手紙を読んだ敬は導かれるように旅に出る。祖父の親友たちを訪ねるその旅先では、1つ1つの手紙を読みながら、助けられインスピレーションを与えられる。
第1の手紙「偶然」は、大事な方向性を気付かせたいために運命の女神が偶然を2回3回と起こして気付かせようとするという智慧が書かれていた。
第2の手紙「決断」は、想像力を駆使して、最高の良い未来をイメージし、決断すれば、未来が少しづつ向こうからやってくるというもの。行動しないことが一番のリスクであるという教えだ。
このように、1つ1つの敬が直面した場面で、手紙の教えが敬にインスピレーションを与え成長させていく。
第9までの手紙を是非あなたも読んでほしい。
そして、敬と一緒に成長の過程を疑似体験してみてはいかがだろうか。
日本人のためのお金の増やし方大全(ロバート・G・アレン著)お金の不安が消える「複数収入源」構築法
全部で12章あり、382ページもあるボリュームある本書。
お金を「収入複線化」によって、生涯安定的に稼ぐ方法を教示している。
その内容は具体的で、私が特に引きつけられたのが8章の「インターネット ワンクリックで成功への道が開ける」である。
アクセスを稼げば、そこから安定的な多額の収入を得ることができると説く。
それを著者はカジノのラスベガスに例える。
ラスベガスはかつて砂漠の中のさびれた集落だった。しかし、ギャンブルが行われるようになって、人が集まり出し、より多くの客を集めるために芸能人やあでやかなダンサー達を呼び集めた。
そこに交通業や食事を提供する店などが立ち、アクセスはもっと増えた。
この好循環に例えて、まずはサイトのアクセスを稼ぐ。繰り返し人が訪れてくれるようにする。そうすれば、ショッピングなどにもつながる。全ての関連ビジネスを自分のものとして「所有」することができる。
また、6章の「不動産で大きく稼ぐ 頭金なしでもできる大富豪への道」では、頭金がない状態での不動産の入手方法を指南。これをうまく活用すれば、富豪への道を歩み始められるという。
ここまで、日本人向けに大物が具体的に指南したビジネス書は、類例をあまり見ないのではないだろうか。
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成毛眞 著。
これからの時代、知識を詰め込みインプットするだけの知識偏重型ではなく、知識をアウトプットして発信しないと生き残れないと著者はいいます。
何気に今の若者は、SNSやアクティブラーニング教育の恩恵を受けて、自分が発信することに長けています。
それに対して三十代後半より上の世代は、知識を詰め込むことに価値を見いだしてきた偏差値教育に浸かってきたため、発信が苦手。
これからは、発信することを繰り返して慣れて、自ら発信することで稼ぐという大事な視点を教えてくれる本です。
(148)黄金のアウトプット術: インプットした情報を「お金」に変える (ポプラ新書 な 9-1)
- 作者: 成毛眞
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2018/04/10
- メディア: 新書
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